株式会社ツイン・ビー
2017年02月21日
空室対策
経年劣化から経年美化へ・・
先日、とある知り合いの誘いで「レトロフトビル」に行ってきました。
レトロフトビルとは、鹿児島市名山町にある古いビル。
1・2階をリノベーションして、飲食店・古本屋さん・カフェ・デザイン事務所などの
テナントが入っています。
「リノベーションのおもしろいビルがあるよ。」
との話から、見に行きがてらそこのテナントの飲食店でランチをすることになったのです。
外観は古いビルそのまま、
でも、一歩中にはいると、びっくりする空間が広がっていました。
この写真は、古書リゼットの店内。
青く塗装された木箱のが積み重なってそこに沢山の古本が詰っています。
天井は打ちっぱなしでおしゃれなのですが、なんか心が落ち着くような空間。
テナント同士も壁で仕切られてもいなくて、空間を共有しているんです。
人の温かみを感じる空間になっているんですね。
1・2階はテナントで、3階以上は住居になっているのですが、
こんなに古いビルなのに、住居は満室のよう・・・
賃貸空室率30%の時代に驚きです。
住居への入口の看板がこちら
デザインの力ってやっぱり凄いんだな!って改めて実感しました。
これだけの古いビルだったら、
「建て替える」もしくは「中をリフォームして新築みたいに戻す」のが
一般的なのでしょうが、
レトロフトビルは、このビルに長年に染み込んだ経験値というのか、
年輪を残しているんです。
人で言うなれば、「大人の渋さ」みたいな・・
そんな雰囲気のある建物なんですね。素直にかっこいいと思いました。
そして、同時に
建物は新しいほうがいいに決まっている。という既成概念をひっくり返されてしまいました。
賃貸業界では、経年劣化をいかに防いで元に戻すか(原状回復)という視点で仕事をしています。
毎年のように建つ新築賃貸マンションの最新設備に劣らないよう若返りを図ります。
「TVモニターインターホンをつけよう」
「ウォシュレットをつけよう」
でも、このレトロフトビルを見て、
建物には「経年美化」があるということ。
そして、その「経年美化」した所を見つける視点の大切さを学ばせてもらった気がします。
長い年月によってのみ生まれる経年美化は、
生まれたばかりのまだまだ青い新築物件には真似のできない価値なのですから。
レトロフトビルのサイトはこちらから。
関連した記事を読む
- 2023/06/05
- 2023/03/17
- 2021/01/28
- 2020/07/13