株式会社ツイン・ビー
2017年02月17日
空室対策
大家さんに影響大?敷金不要の時代への対応
敷金不要の時代はもうすぐ?
賃貸マンション・アパートに住むときって結構お金掛りますよね?
最近の賃貸事情は変化してきているようです。
賃貸ポータルサイト「マイナビ賃貸」に興味深い記事が掲載されていました。
20代の賃貸世代300人へのアンケート結果で、
「賃貸物件探しの第一条件は何ですか?」
という質問に対して、なんと第1位に輝いたのは・・・
敷金・礼金なし:40.7%
なんと、4割ものお客さんが部屋探しの第一条件に「敷金・礼金なし」を挙げているのです。
・「敷金、礼金は高いし、払う必要性がよく分からないのもあるので、これが条件です」
(20代/女性/パートアルバイト)
・「最初に用意するお金が少なくて済むのはありがたいです。
敷金は返ってこないこともあるので、トラブルの種は少ない方がいいです。」
(20代/女性/学生)
~記事より抜粋~
理由もお金がないからではなく、敷金自体の在り方に疑問を感じているようですね。
この敷金・礼金という制度自体は、戦後から続いている慣例ですが、
賃貸保証会社の出現によって、「家賃の担保」という意味合いは薄れてきました。
そして、賃貸住宅の供給増もあって、
借りる人が「選ぶ立場」になってきたことが大きな背景なのではないでしょうか?
オーナーさんの中には
敷金・礼金を不要にすると、入居者さんの質も低下してしまうというので。
という理由で敷金を預かる条件にしている方もまだまだいます。
でも、この40%超という数字とその理由を見ると、
これはとても無視できるものではありません。
時代的に敷金が現在とそぐわないものになってきつつあるのではないでしょうか?
ところで、賃貸ポータルサイト「SUUMO」には、
今日現在、鹿児島市の一人暮らし向け賃貸物件(ワンルーム・1K)が
約15,000戸掲載されています。
その内、「敷金・礼金なし」は約4,300戸あります。
なので、約3割の物件が「敷金・礼金なし」で募集されているということに。
以前からすると割合がだいぶ増えましたね。
中には新築マンションでも敷金不要の物件も出てきていますので、
今後は「敷金・礼金なし」の時代へと移っていくのではないでしょうか?
大家さんへの影響は?
この「敷金・礼金なし」が部屋探しの第一条件ということが、大家さんには
どのように影響するのでしょうか?
まず、
部屋探しの第一条件にするということは、お客さんがポータルサイト上で
「敷金・礼金なし」にチェックすることになります。
そうすると、
物件自体がそもそもお客さんに見てもらえなくなるということになります。
これってとても大きなことですよね?
物件を知ってもらう機会が減るということは、空室期間にも影響してきます。
敷金は入居者さんが退去するまで現金が残ることになりますので、
運営上資金繰りが良くなるというプラスの面がありますが、
預かり金は貸借対照表(バランスシート)上では負債ですから、
空室期間に影響してくるのであれば、やはり敷金は不要にしていくほうが、
時代にあった商品の形なのではないでしょうか?
そして、入居者さんの質を確保する為には、入居審査をしっかり行うことで
そのバランスを保つことが必要です。
敷金の代わりとなるもの
敷金が預かれなくなったら、もしもの時はどうすればいいの?と不安になりますね。
敷金の代わりとなるのが「賃貸保証委託契約」という契約です。
これは、賃貸保証会社が、借主さんに代わって金銭債務を保証する契約になりますので、
そのもしもの時に大変役立ちます。
敷金とは、「賃貸借契約にかかわる金銭債務の担保」です。
具体的には、①家賃②原状回復義務③各種違約金の3つです。
家賃の保証は当然ですが、原状回復義務や違約金まで保証の対象となっていることを
知らない大家さんも多いです。
家賃滞納が発生すると、明渡しの交渉は精神的にも金銭的にも負担が大きくなりますが、
この交渉毎も保証会社が担ってくれますので、メリットは大きいです。
保証範囲は家賃の12か月分や多いところは24か月分も保証してくれます。
空室期間への影響・滞納リスクへの対応を考えると、
1敷金は不要にして、賃貸保証契約を利用する。
2入居審査をしっかり行って、入居者さんの質を確保する。
この2点を注意することが安定した賃貸経営に繋がっていくと思います。
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