プロパティマネジメントを実践する為に最も重要なもの
少しずつですが、賃貸経営管理(プロパティマネジメント)という考え方に共感してもらえるオーナーに賃貸経営を任せていただける機会が増えました。
プロパティマネジメントは、賃貸不動産の収益を最大化させることが使命の事業です。
「収益=売上ー経費」なので、収益を最大化させる為には、売上をより多く、経費をより少なくしなくてはなりません。
ところで、あなたが安定的に賃貸事業を行う上で、この「売上」と「経費」に直結するもっとも重要なものは何だと思いますか?
1つの夢が叶いました!
事業を開始してから僕がずっとやりたかったこと。
その夢がやっと叶いました。
それは、協力会社さん全員との飲み会。
この写真は、職人さんたちとの忘年会の写真です。
いつも現場で原状回復工事やリフォーム工事をしてくれ、また入居者さんからのクレームに対して、現場に走ってくれている職人さんたち。
・クロス屋さん
・電気工事屋さん
・水道工事屋さん
・たたみ屋さん
・ハウスクリーニング屋さん
・塗装屋さん
・大工さん
・看板屋さん
・デザイナーさん
・コーキング屋さん
ひとつの部屋を作り上げる為には、実にたくさんの職人さん達の力が集結されています。
その職人さん達全員で集まる機会をつくることが僕の夢でした。
職人さんたちが作り上げた部屋(作品)の一部
この1年で職人さんたちが作り上げてくれた部屋(作品)の一部をご紹介します。
これらの部屋は、全て入居者さんが決まり、大変満足して入居してくれています。
募集開始後、1ヶ月以内で入居が決まったこと、入居後の不具合(クレーム)が全くないのが何よりの証です。
忘年会では、職人さん同士でも初対面という方も多く、全員が初めて顔を合わせる良い機会ともなりました。
その忘年会の場で、
〇作り上げた部屋が全て入居となったこと
〇1ヶ月以内で成約したり、家賃が上がったりしてオーナーが喜んでくれたこと
〇入居後、不具合(クレーム)もなくて感謝していること
〇そして、プロパティマネジメントがどういう事業なのかについて
こういったことを皆さんに報告することができました。
また、今後もできれば「チームとして一緒に良い部屋を作っていきたい」とお願いもさせてもらいました。
ハウスクリーニングを担ってくれている中村さんが、
「僕の仕事は、これだけの職人さん達の手が入った後の最後の仕上げです。僕が適当な仕事をすると皆さんの仕事を台無しにしてしまうので、これからもしっかりやっていきゃなきゃって改めて思いました」
との嬉しい言葉に思わず感動してしまいました。
3人のレンガ職人の話
イソップ童話に「3人のレンガ職人」という有名な寓話があります。
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世界中を回っている旅人が,ある町はずれの1本道を歩いていると,1人の男が道の脇で難しそうな顔をしてレンガを積んでいました。
旅人は,その男のそばに立ち止まってたずねました。
「ここでいったい何をしているのですか?」
すると,男はこう答えました。
「見ればわかるだろう。レンガ積みをしているのさ。毎日毎日,雨の日も強い風の日も,暑い日も寒い日も1日中レンガ積みだ。なんでオレはこんなことをしなければならないのか,まったくついてない。」
旅人は,その男に「大変ですね」と慰めの言葉を残して,歩き続けました。
しばらく行くと,一生懸命レンガを積んでいる別の男に出会いました。
しかし,その男は,先ほどの男ほどつらそうには見えませんでした。
そこで,また旅人はたずねました。
「ここでいったい何をしているのですか?」
すると,男はこう答えました。
「オレはね,ここで大きな壁を作っているんだよ。これがオレの仕事でね。」
旅人は「それは大変ですね」と,いたわりの言葉をかけました。
すると,意外な言葉が返ってきました。
「なんてことはないよ。この仕事でオレは家族を養ってるんだ。この仕事があるから家族全員が食べていけるのだから,大変だなんて言ったらバチが当たるよ。」
旅人は,その男に励ましの言葉を残して歩き続けました。
さらにもう少し歩くと,別の男がいきいきと楽しそうにレンガを積んでい
ました。
旅人は興味深くたずねました。
「ここで,いったい何をしているのですか?」
すると,男は目を輝かせてこう答えました。
「ああ,オレたちのことかい?オレたちは歴史に残る偉大な大聖堂をつくっているんだ。」
旅人は「それは大変ですね」と,いたわりの言葉をかけました。
すると男は,楽しそうにこう返してきました。
「とんでもない。ここで多くの人が祝福を受け,悲しみを払うんだ!素晴らしいだろう!」
旅人は,その男にお礼の言葉を残して,元気いっぱいに歩き始めました。
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引用元「営業BIZ」http://xn--j2rs27b.biz/archives/2647
仕事への目的意識
この話は、引用元の解説にもあるとおり、3人のレンガ職人の仕事に対する目的意識の違いを表した訓話です。
誰でも「仕事を任せるなら3人目のレンガ職人さんがいい」と思いますよね?
でも目的意識というのは、自らが自発的に思うものであって、誰からか強制されて持つものではありません。
3人目のレンガ職人さんが「大聖堂を作っているんだ」
と言うようになった背景には、何かしらのきっかけがあったとは思いませんか?
・仕事を評価してもらえた
・完成した大聖堂を見て感動した
・大聖堂への礼賛者の喜んでいる姿を見た
・礼賛者から実際に感謝された
想像ですが、こんな体験があったのではないでしょうか?
ちょっと過激な発言ですが、勇気をもって誤解を恐れずに言うと、
僕は「下請け」という言葉が好きではありません。それは賃貸の部屋は、決して一人では作れないからです。
それぞれの職人さん達は自分の専門外の部分を担ってくれるパートナーですし、
僕は「入居者さんが喜ぶ部屋を作る」という目的を共有したチームでありたいと勝手に思っています。
そして、何より管理会社が協力会社さんに対して下請けという意識をもつことが、1番目のレンガ職人のような意識を生む要因になると思うのです。
自分の仕事の目的意識をどう持つかは本人の自由です。
でも、だからと言って相手の目的意識を下げるようなことは、長期的なパートナーとして対等な関係を維持していくにはしてはいけない。
そう思っています。
賃貸業界のインターネット化・AI化が進むとどうなる?
なぜ、僕がこんな考えに至ったのかというと、
今、どんどん世の中はインターネット化・AI化が進んでいます。
AIによって世の中の様々な人の手による仕事がなくなっていくと言われています。
いつか、
賃貸仲介や賃貸管理の仕事もAIにとって変わられる日が来るのではないでしょうか?
自分に好みにあった希望条件に合う物件をAIが見つけてくれて、VRで遠方からでも実際に部屋を内見できて、来店せずともネット上で契約ができる日が来るでしょう。
また、ビッグデータを解析して、最適な募集賃料を設定してくれたり、スマホでいつでも部屋の不具合の修理を依頼できるようになる日もくるでしょう。
でも、職人さん達の仕事が機械やAIに取って変わられる日はくるでしょうか?
どんなに時代が進歩しても、機械やAIが実際に部屋を作ることはできません。
賃貸事業の根幹である「住み心地の良さ」を提供するのは職人さん達の手です。
人口が減り、空室が増えていけばいくほど、お客さんの比較対象は増えていきます。
空室の工事が雑に施工されていたり、他と同じようなものでは、空室は埋まらなくなっていきます。
となれば、その空室に付加価値を生み出す3人目のレンガ職人のような人の手が、今後益々重要になってくるのではないでしょうか?
大変回りくどい話になりましたが、
今後、市場が厳しくなっていく中で賃貸事業を安定的に行えるようにする為には、
売上を高める→部屋の価値を高める。
経費を抑える→クレームを減らし、良好な住環境を維持する。
ことが重要です。
部屋の価値を高めるのも、クレームを減らすのも職人さん達以外にできません。
逆に、インターネット化・AI化が進むほど、良い仕事をしてくれる職人さんの重要性は増していくはずです。
なので、僕はプロパティマネジメントを実践していく為には、僕の事業に共感してくれる3人目のレンガ職人のような方をパートナーとして持つことが何よりも重要だという考えに至りました。
今、今年から新たに受託した管理物件のリノベーション工事の真っ最中です。
冷水町にある1Kと2DKの賃貸マンション。
職人さん達の手によって、どんな新しい価値が生み出されるのかとても楽しみです。