株式会社ツイン・ビー 賃貸事業部
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2017年06月28日
現場管理

賃貸の敷金(原状回復)精算のトラブルを回避する方法

賃貸の退去時に行われる退去(敷金)精算。
国民消費生活センターの資料によると、原状回復費用のトラブルは全く減ってはいません。トラブル防止の為に「原状回復のガイドライン」国土交通省が提示しているにも関わらずです。

なぜ、このトラブルは減らないのでしょうか?

あなたや管理会社にとっては、一日も早く退去の精算を終わらせて、次の募集活動のために、空室を早くリニューアルしたいところ。なぜなら今は、インターネット上での募集が当たり前です。ページ上に綺麗になった空室の写真がなければ、お客様からの問い合わせはいただけないのですから。

そのためにも、退去者さんとの退去精算は、トラブルにならないように円滑にスピーディに行いたいですね。このブログでは、退去精算を円滑に進めるための3つのポイントについて説明しています。
 

退去の立会い時に理解してもらうべき大切なキーワード

まず、何と言っても大事なのが、退去者さんとの「退去時の立会い」。
そもそも、原状回復とは、借主さんが汚したり・壊したりしてしまったものを元に戻してもらうこと。

なので、借主さん自身が
「これは、確かに私が汚しました(壊しました)。」
という了承を得ていなければ、請求もできません。

長年、入居していただいたお客様ですから、感謝の気持ちは述べつつもしっかり室内をチェックして、退去者さんにその場で確認することが大切です。

その際に、大切なキーワードがあります。
それは、「善管注意義務違反」。

民法上の定義で、どんな賃貸借契約書にも必ず記載されている内容です。

これは、「善良な管理者の注意義務」を省略したものなのですが、曖昧すぎてよくわかりませんよね?
どういう意味かというと、


善良=「借主さんは、自分のものよりも大切に取り扱わないいけませんよ。」
管理者の注意=「借主さんは、オーナーに代わってお部屋を管理しなければなりませんよ。」

というものです。

なので、例えば
□部屋の換気をしていなかった為に、壁クロスにカビが生えてしまった。
□エアコンの水漏れを放置して、水でフローリングが変色してしまった。
□排水溝の掃除をしていなかったので、排水管が詰まってしまった。

このように借主さんのメンテナンス不足によって生じた汚れや破損は、その費用を負担してもらう必要があります。

通常の使用による損耗と善管義務違反の線引きが曖昧だとトラブルの原因となります。対面時に、しっかり「善管義務」について退去者さんの理解を求めることが必要です。

写真は嘘をつかない

そして後日、退去精算書を送付する時に最も重要なのが請求(見積)書だけではなく、退去時の室内の写真も報告書として一緒に送付すること。

手間に感じるかもしれませんが、今はスマホで簡単に綺麗に撮ることができ、印刷すら簡単にできる世の中です。この一手間がトラブル回避とスピーディな精算には不可欠なのです。

なぜなら、退去者さんからすれば、請求額だけ送ってくるのと、請求の根拠となった箇所の状況の写真が添付されているのとでは、納得感が何倍も異なるから。


退去した部屋の記憶はどんどん薄れていきます。精算書が届く頃には、どんな風に使っていたのかなんて新しい生活が始まっていますので、細かくは覚えていませんし、更に一般の方にとって、そもそも請求項目の文字だけでは、果たして正しいものなのかどうかも分かりづらいものだからです。


そして、疑問に思ったら、人に聞きたくなるのが人の性。
「こんな請求がきたのだけど・・・」
って親御さんや知り合いの方に相談するでしょう。

相談された人は、請求書の金額だけをみても、どんな風に汚れてたか、どんな風に壊れていたかなんて、写真がなければ知る由もないのですから、本人が不安がっていたら、力になってあげたいと思うものです。

原状回復トラブルの根底には、このような現状の把握不足があるのです。

なので、その請求の根拠となる写真はとても重要です。写真は嘘をつきません。
トラブル回避の為の「原状回復のガイドライン」というせっかくのモノサシも退去時の現状がどうなっていたのか?が抜けていたら意味をなさないのです。

しっかり、写真で請求の根拠を示した上で、賃貸借契約書と原状回復のガイドラインに基づいて請求額を報告することで、退去者さんの理解が初めて深まるのです。

上の写真は当社が使用している写真報告書です。
スマートホンで撮影したものですが、報告書に堪える解像度です。

当社はこのような写真報告書を同封した退去精算書を送付していますが、
退去者さんから最後に「色々とお世話になりました。」とお礼の言葉をいただくことも少なくありません。

お金のことなので、オーナーも退去者さんもお互い負担を減らしたいと思うのが当たり前です。だからこそ、お互いが納得できるように、

①契約書の言葉の定義を説明して理解していただく。
②「原状回復のガイドライン」というモノサシを理解していただく。
③請求の根拠となった箇所を写真で報告する。

この3点をしっかり抑えることが、トラブルを回避し円滑に退去精算を行う上では重要です。

 

この記事を書いた人
田中 祐介 タナカ ユウスケ
田中 祐介
空室率が年々上昇する鹿児島市の賃貸不動産事業では、事業者(オーナー)の「経営力」の差が空室率に直結する時代が訪れました。長年に渡って培った賃貸経営管理(プロパティマネジメント)の知識と経験で全力でオーナーの経営のサポートをいたします。
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