子供からの質問に絶句!?
息子が小学校1年くらいの頃だったでしょうか、遠足のおやつを一緒に買いに行ったとき。
「お菓子買うんだったら、コンビニじゃなくてあけぼのがいい。」
「なんで?」
「300円だったら、あけぼののほうがたくさん買えるから。」
(我が子ながら、ちゃっかりしてるな、、、)
あけぼのというのは、鹿児島市にある問屋さんです。
問屋ですから、当然コンビニより安く売っています。なので、息子は300円
の予算でたくさん買える「あけぼの」をリクエストしてきたのです。
「わかった。じゃあ、あけぼのまで行こうね。」
喜んで息子は、僕の車に飛び乗りました。
あけぼのへ向かう車中で息子からこんな質問が、
「パパ、でも同じお菓子なのに、なんであけぼのは安いの?」
小学生に流通コストの話をしても理解はしてもらえないでしょう。
どうやって、子供にもわかるように値段の違いを説明するか?
僕はうーんとしばらく考え込んでしまいました。
息子の目が
「あー、パパ分からないの?」と言っているようです。
ここは、父親のプライドに掛けても「へー、そうなんだ!パパ物知りだね」
と尊敬を得なければなりません。
ハンドルを握りながら僕は必死に考えました。
顔は「そうだなぁー。」と笑顔で余裕を演じながら、、、、
そして、車から見えるコンビニに気づくと、
「ほら、コンビニは、あけぼのより便利な場所にあるでしょ。」
と言うと、息子が即効で、
「でも、あけぼのより遠くにもコンビニはあるじゃん!」
プレッシャーに耐えられず、浅はかな回答をして撃沈。
「おー、そうたは賢いな!」と息子を持ち上げつつ、頭の中で別の回答を
探します。
そして、やっと別の答えを見つけました。
「そうた、コンビニはさぁ。いつでも開いてて、いつでもお菓子がそろってるでしょ。」
「いつでも買えて、色々なものが揃ってるってすごく便利なことだよね。」
「うん。」
「だから、値段が高くなっても便利なほうがいいって人もたくさんいるんだよ。」
「わかるかな?」
「うーん、わかった。でも、そうたは便利じゃなくてもいいから、あけぼのでたくさん買いたい。」
どうやら、値段の差はなんとか理解してくれたようです。
残念ながら、最初の失敗が響き、尊敬は得られませんでしたが、、、
この息子とのやりとりの後で、ふと、僕は自分の仕事について考えてしまいました。
毎日、同じ仕事の繰り返しをしていると、誰の為に、何の為に仕事をしているか分からなく
なることってありませんか?
「コンビニの便利さ」=「付加価値」
自分の仕事の付加価値ってなんだろう?って考えてしまったのです。
賃貸管理会社の付加価値ってなんだろう?って。
今、鹿児島市の賃貸空室率は16%を超えるようになりました。
それに伴って多くの家主さんが、空室の長期化・家賃の下落など、
賃貸経営状況の悪化に悩んでいます。
中には、「管理料の負担が重くなってきたので、自主管理に切り替えた」という
家主さんもいます。
家賃を下げて、お金をたくさんかけてリフォームすれば、入居者さんも決まるのでしょうが、
売上は下がっていき、経費は増えて、それでは利益は減っていくいっぽうです。
空室対策は管理会社として大切な仕事です。
でも、費用対効果・物件の資産価値のアップを度外視して部屋が決まっても、結果利益が
減ってしまうのであれば意味がありません。
プロパティマネジメントで最も重要と言われる指標にNOIというものがあります。
NOI(ネット オペレーティング インカム)=営業純利益のことを言います。
NOIについての詳しい内容はこちら、『HOME’S 不動産投資』
管理料の負担が重くなるのは、NOIが下がってしまっているからに他なりません。
それなら、家賃回収やクレーム対応、修繕業者さんの手配など、
今まで代行してもらっていたことを自分でして経費を減らす。
そうなってしまう家主さんが実際に存在します。
これは、単なる代行業だけだと営業純利益は下がるので、オーナーが
付加価値を感じなくなってきているということの表れではないでしょうか?
ただ、空室が決まって良かっただけではなく、NOIを上げられる管理をする。
つまり、売上と経費をマネージメントして、オーナーの期待するNOIを確保する。
これが、これからの管理会社の付加価値になるのではないでしょうか?
ちなみに、息子はこんな父親の仕事の悩みなどつゆしらず、
あけぼのでたっぷりお菓子を買ってご満悦でした。
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