プロの特殊能力
「田中さん、昔野球やっていたでしょう!。」
突然の先生からの言葉に僕はびっくりしてしまいました。
「なんで、分かるんですか?」
と、思わず聞き返します。
この先生というのは歯科医の先生です。
会社員時代に忙しくて放置していた虫歯がひどくなっていたので今歯医者さんに通っています。
その先生が、僕の左上の奥歯を削りながら言った言葉だったんです。
その理由を聞くと、
「野球とかゴルフとかの歯を食いしばるスポーツをしていた人に多いんですよ。」
「田中さんも、奥歯がもろくなってますから。」
「へぇ、そうなんですね。」
(大したパワーヒッターでもなかったのに、歯だけもろくなるなんて少し残念に感じつつ)
「でも、なんで野球だと思ったんですか?」
「それは、返事の仕方とか、体育会の人の特徴ってあるじゃないですか?」
「やっぱり、にじみ出てますか(苦)?」
「はい(笑)。」
先生は、僕の行動や口調と奥歯の状況から野球をやっていたと推理して、見事当ててしまったのです。
(やっぱり、プロは凄いなあ)
と、このやりとりでまたひとつ先生への信頼度が増したのでした。
プロの特殊能力って何だろう?
僕は、20年近く不動産業界にいます。毎日不動産に携わり、不動産のことばかり考えています。
一般の方から見たらプロってことになります。
このやりとりで、この歯科の先生のような、自分が持っているプロとしての特殊能力って
なんだろうと改めて考えてみました。
僕は、一棟の賃貸マンマンションを外から見るだけで、そのマンション全体の収入がおおよそ分かります。
たぶん、あなたは賃貸マンションを外から見ても、そんなことを考えること自体しないと思いますが。
職業病なのでしょう。
その場所の相場を前提に、バルコニーから見た、間取、空室数、築年数、共用設備などから
家賃を推測するんです。
いったいそれが何の役にたつん?と思いましたね?
実はこれが、マーケティングにとても役立ちます。
管理物件に競合する賃貸マンションを現地調査をするときに、外から見て仮説を立てると、
管理物件の問題点が浮かび上がってきます。
お客さんはこのエリアに住みたいと思ったら、当然そのエリア内の物件を比較検討しますよね?
現地を見てまわると、その比較・検討の対象となるポイントが見えてくるんです。
空室対策を行う上では、このマーケティング力は非常に大切です。
歯科医の先生のように、患者さんにその場で言い当てられて「すごい!」と言われるような
インパクトのある能力ではありませんけどね。。。
本人が当たり前と思っていて、一般の方には分からないこと。それが、仕事で培った特殊能力です。
あなたにも何かしらの特殊能力があるのでは?
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